個人事業主から法人化すると、建設業許可はどうなる?

2023-02-25
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横浜市西区にて、建設業許可の対応をしています、かもめ行政書士法人です。

令和2年10月より建設業法が改正され、個人事業主から法人化しても、建設業許可が継続できるようになりました。

それまでは、個人事業主から法人化した際は、建設業許可の取り直しでした。

今回は、個人事業主から法人化したときの、建設業許可の承継手続きについて解説いたします。

法人化した場合、建設業許可は承継の手続きを行えます。

法人化(法人成り)した場合、建設業許可は承継(そのまま引き継ぎ)を行えます。

具体的に書きますと、従来の許可番号を引き継ぐことができます。

すなわち、承継手続きを行うことで、建設業許可の期間を切らすことなく、従来通りに500万円(税込)以上の工事を行うことができることになります。

以前から、法人成りをした後、建設業許可が切れてしまうことに、懸念の声が上がっていましたが、ようやく承継制度ができた、といった感じです。

 

建設業許可の承継手続きをするときに気を付けることとは。

1.まずは建設業課へ事前相談を行うこと。

神奈川県知事の場合は、「可能な限り、事前相談」とされています。弊行政書士においても、法人化されるお客様の定款案、個人事業主と法人との譲渡計画案などを用意をして、事前相談に臨みます。

法人をすでに設立された場合は、登記簿謄本も用意しておくとよいです。

建設業許可において、個人事業主から法人化の場合は、「事業譲渡・承継」という考え方をしています。

そのため、個人事業主と法人とは別々のものと捉えていることを、理解する必要があります。

2.承継手続きの書類数は30~40種類と、意外と多い。

個人事業主のとき、苦労して建設業許可を取得された方も多いのでは、と思います。法人成りをし、承継申請の書類数を調べてみますと、30~40種類あり、建設業許可・新規並みかそれ以上の分量になります。

弊行政書士法人にて、これまで経験した限り、承継の申請書は、法人にて許可を取得するものなので、若干未来のことを念頭に置く感じになります。

また事業承継の契約書も用意したり、法人が事業承継契約書に押印するため、臨時株主総会を開催し、その議事録も添付することになっています。契約書や臨時株主議事録にも建設業許可上のポイントがありますので、注意して作成する必要があります。

3.個人事業主廃業日は、建設業許可・承継認可日にすること。

個人事業主から法人になることを考えれば、法人設立日の前日に、個人事業主の廃業日とするのは、ごく自然なことです。

しかし、建設業許可の場合、法人を設立し、その後建設業許可の承継書類を申請し、審査を受けます。審査も神奈川県の場合、50日程度はかかります。時間はかかりますが、個人事業主の廃業日は、(承継)認可日に合わせることとなっています。

つい、法人設立日の前日に、個人事業主の廃業日としてしまいがちですが、ここは要注意です。最悪、このタイミングを誤ってしまい、建設業許可の承継ができなくなる可能性もありますので、十分注意が必要です。

(承継)認可が下りた後、「個人事業主廃業届」の控えを、建設業課へ提出することになっています。

【参考】「承継の認可手続きについて」(神奈川県HP内)

【関連記事】「事業承継にて建設業許可を継続させるには」(弊法人HP)

まとめ

令和2年10月まで、個人事業主を廃業すると、建設業許可も廃業となり、法人化すると、新しく建設業許可を取り直していました。しかし、建設業法が改正され、現在では、法人成りをしても建設業許可は承継を行えるようになりました。

とはいえ、書類種類は30~40種類にも上り、意外と分量は多いというのが現実で、個人事業主の廃業日のタイミングも、建設業許可独自のタイミングとなっています。

このように建設業許可・承継の申請も複雑なため、経験のある行政書士事務所に任せた方がスムーズといえます。

かもめ行政書士法人では、建設業許可をお持ちの方で、横浜・神奈川にて法人成りをされた方の案件にも複数経験がございますので、法人成りをしたときの建設業許可のサポートも行えます!お気軽にご相談ください。

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