経営業務の管理責任者に関する知識(3)

2014-05-16
Pocket

引き続き、経営業務の管理責任者について書いていきます。
当事務所で横浜・神奈川の建設業の方から建設業許可申請の相談を受けるとき、最もハードルが高いものが、この「経営業務の管理責任者」の要件です。
簡単にいえば、取締役・個人事業主経験が5年必要になるのですが、もう少し細かく確認していきたいと思います。

経営業務の管理責任者がいない場合は許可されません。

法人の場合
建設業を営んでいた他社で「取締役」の経験がある方を、自社の取締役として迎え入れることによって許可を取得できます。
【ポイント】
・新しく迎え入れた取締役の方は「常勤」であること。また他社で常勤することはできません。
・許可を受けようとする業種で、5年以上経営管理の管理責任者の経験をあることが必要です。
・許可を受けようする業種以外に関しては、7年以上の経営管理の管理責任者の経験があることが必要です。
・執行役員、監査役、会計参与、事務局長などは役員に含まれません。
・経営業務の管理責任者は、本社に常勤できる距離に住んでいることも必要です。(通勤時間は1時間30分が目安です。)
・他の建設業許可を受けている会社の経営業務の管理責任者、専任技術者であれば、経営業務の管理責任者にはなれません。

個人事業主さんの場合
経営業務の管理責任者になれる方を従業員として雇い、この方を「支配人登記」をすることで許可を取得できます。

注意するべき内容
1.申請者(法人・個人事業主さん)の取締役・支配人として登記が必要。
2.申請者において「常勤」であることが必要。
3.許可を取得した後も経営業務の管理責任者としての職務を継続すること。
4.「名義貸し」は厳禁。

「名義貸し」は発覚すれば、当然許可は取消処分を受けます。
この場合、代表者及び在籍していたすべての取締役は、以後5年間建設業の営業が禁止されます。
その間は別法人で許可申請をすることもできません。

 

「常勤」を確認するための資料ですが、
代表取締役、個人事業主の場合は、とくに必要ございません。
その他の役員、支配人の場合は、健康保険被保険証の写し(事務所名が記載されていることが必要です。)を求められます。

「経験」を確認するための資料ですが、
(法人の場合)
1.登記簿(正確には、商業登記簿謄本または履歴事項全部証明書)
2.法人税確定申告書(証明する期間分)

(個人の場合)
1.確定申告書の写し(税務署の収受日付印があるもの)

以上、重要なポイントのみピックアップして記載しましたが、この他に許可取得できる方法もございます。
その際は、是非ご相談の申し込みをして頂けるとご対応致します。

Pocket

Copyright(c) 2014-2019 かもめ行政書士法人 All Rights Reserved.
Top